2022年10月第3週限月の振り返り ~悪手の連続~

振り返り

今週の総括としては、タイトルにも複数回登場させた「悪手」を連発してしまったことに尽きる。(ちなみに、悪手は”あくしゅ”と読む。 ”あくて”だと思っていた・・・恥ずかしい・・・)

どの様に考えてポジションを入れ、それがどういう結果だったのか、改めて振り返ってみたいと思う。

10/17 月曜日 ~とりあえず様子見~

日経平均は、26,750円付近で揉み合う展開。 そこで、
<コール側>
 ① 22-10 3W C 27,500 売 55円 1枚
 ② 22-10 3W C 27,625 買 40円 1枚
<プット側>
 ③ 22-10 3W P 25,875 売 44円 1枚
を仕込んだ。

ATMからの距離は、コール側が約750円、プット側が約875円
コール側だけ、ベアコールスプレッド(クレジットスプレッド)を組み、プット側は裸売りにした理由は、

  • コール側は、先週金曜日の急騰や、10月第1週限月の連続上昇のイメージが強くあり、保険を掛ける意味でベアコールスプレッド(クレジットスプレッド)を組んでおいた
  • プット側は、底堅さも感じており、直近の安値でも26,250円付近だったこともあり、26,000円という節目は超えてこないだろう、という読みから裸売りで仕込んだ。

そして、その読みは的中することとなる。

10/18 火曜日 ~やはり日経平均上昇~

前日は、26,750円付近でもみ合っていた日経平均が、夜間に上昇をし始め、いきなり27,200円付近から寄り付くことになった。

日経平均が27,250円に到達する勢いだったので、マイルールに従い、①②を手仕舞ってロールアップする決断をした。(マイルール=ATMが250円差まで迫ってきたら、ロールする)
 ⑥ 22-10 3W C 27,750 売 61円 1枚
 ⑦ 22-10 3W C 27,875 買 30円 1枚

そして、ロールアップしたときの損失を補うべく、プットを裸売りで仕込んだ。
 ⑧ 22-10 3W P 26,375 売 29円 1枚 

このロールアップは正解だったと思う。 (ただ、ロールアップしてクレジットスプレッドを組んだタイミングが悪く、⑥⑦での利益差が縮まってしまったのは反省点。)

そして損失補填のための、プットの裸売り(P 26,375売)は多少リスクがある仕込みであった。 ただ、すでに27,000円を回復しており、直近の底値より少し上の、26,375円であれば到達しない確率は高いと考えた。
無論、様子を見ることも考えたが、Weekly取引の場合水曜日以降のオプションプレミアムは急激に減価するので、火曜日であるこの日に仕込むことを決断した。 (オプションプレミアムが減価してしまった場合、ATMに近いポジションを取らざるを得なくなるため。)

10/19 水曜日 ~悪手によるミス~

今週は、ここで大きなミスをしてしまう。

水曜日に行ったことは以下の2つ

コール側の⑥⑦の手仕舞い
(しかも、⑦C買の手仕舞いが遅い)

プット側の③をロールアップして
⑪ 22-10 3W P 26,625 売 20円 1枚
を仕込む。(左の図は番号の⑪の記入漏れ)

残念ながら、この両方ともが悪手だった。

コール側の手仕舞い

まず、コール側の⑥⑦の手仕舞いだが、本来保険のために組んだクレジットスプレッドだったので、マイルールに従えば、ATMが27,500円にならない限り、手を付ける必要はなかった。
ここに手を付けてしまった理由は、日経平均がまだ上昇する可能性(先週金曜日の急騰や、10月第1週限月の連続上昇のイメージ)があると思い、レシオ・コール・スプレッドを組んで、利益を底上げするとともに、あわよくば大きな利益を取ろうという戦略を思いついたからである。

この様な組み合わせの戦略は、別々の権利行使価格のオプションを同じタイミングで仕込む、というのが基本なのだと思う。(その様なアドバイスを見た訳では無いが、ずっとやっていてその様に感じる。)

日経平均はまだ上がると思っていたので、
 「C 27,500売」手仕舞い → 「C 28,000売」x3枚 の仕込み
の順番でやろうと思っていた。 それは、「C 28,000売」のオプション価格が、まだ期待する額まで行っていなかったからだ。
結果は・・・・ 「C 27,500売」を手仕舞った後に日経平均は下がり、「C 28,000売」x3枚を仕込む夢は潰えた。

プット側の仕込み

そして、次なる悪手は「P 25,875売」から「P 26,625売」へのロールアップである。
「P 25,875売」のオプションプレミアムは減価していたので、この利確自体は正しい判断だと思う。 ロールアップ先の権利行使価格の選択が失敗だった。
実際、ロールアップ先を「P 26,500売」にするのか「P 26,625売」にするのかで悩んだが、オプションプレミアムが20円の「P 26,625売」を選ぶことにした。

10/20 木曜日 ~取引最終日にロールダウン~

米国長期金利の上昇により、米国市場が下落し、そのあおりを受けて日経平均も下落に転じた。

日経平均が27,000円を割ってきたため、⑪「P 26,625売」の保険のため、
 ⑬ 22-10 3W P 26,500 買 22円 1枚
を仕込む。

ところが、26,800円台まで下がってきたため、ロールダウンを決断。
⑪⑬を手仕舞い、
 ⑯ 22-10 3W P 26,375 売 29円 1枚
にロールダウン。

結論から言えば、「⑬ P 26,500 買」は無駄であった。 (-3000円の損失)
折角 P買を入れたのだが、入れるタイミングも遅かったことと、恐怖に駆られてロールダウンしてしまった事が敗因だった。

考察と対策
  1. 最初の売建玉を仕込むポジションとタイミング
    • 売建玉を仕込むポジションは、ATMから上下1000円程度離れた位置にしている。ただ、ボラティリティによっては、オプションプレミアムが低い可能性もある。(特にコール側) その時の相場状況によって、クレジットスプレッドを組む様にしている。
    • 売建玉を仕込むタイミングについては、残存日数が少ないほうがリスクが少ない。 ただ、Weekly取引の場合は、オプションプレミアムの減価スピードが早いので、タイミングが難しい。 火曜日、水曜日辺りが妥当かと思う。
      今週は火曜日に仕込んだ場合、ロールアップしなくても良かったので、その分だけ損失が少なく出来たかと思う。
  2. ATMが迫ってきた場合のロールのルール
    これについては、250円差まで迫ってきたらロールアップ・ロールダウンする、ということで問題ないと思う。 結果論として利益を失うかもしれないが、リスクヘッジの観点から必要なことだと思う。
    考慮するべきこととしては、
    • ロールすべきポジションがクレジットスプレッドの場合、売り・買いポジションを手仕舞うタイミング
      → 基本的には同時に手仕舞う
    • ロールする時に、裸売りにするか、クレジットスプレッドにするか。
      → クレジットスプレッドにすると利益が減るので、迷った結果、判断を誤る。
      → 判断基準を作る必要あり。
  3. 利益を取るためのロールのルール
    オプションプレミアムが減価した場合、早めに利確して、ATMに近いポジションにすると利益が取れる。 ただ、その場合利益(オプションプレミアム額)と、権利行使価格とATMとの位置関係に留意する必要がある。
    → 判断基準を作る必要あり。
  4. ロールアップ・ロールダウンする先を仕込むポジションとタイミング
    • ロールするポジション
      基本は250円離れたポジションにしている。 日経平均が更に近づいてきた場合、125円だと更にロールしなくてはならない可能性がある。
    • ロールするタイミング
      ロールする曜日にも依るが、少し動向を見てからロールしても良いかと思う。
      上記1.の「ロール元」場合は、同時に手仕舞う、とした。 それは、が、ロールする先は、少し待っても良いかと思う。 理由は以下の通り。
      • 日経平均が上がったら、高いオプションプレミアムを享受出来る。
      • 日経平均が下がったら、手仕舞ったポジションに近いポジションを仕込む。
  5. 悪手を避けるには
    なかなか難しい課題ではある。
    木曜日のブログでも書いたが、「恐怖」「欲」が引き金になっていると思う。 メンタル的な修行が必要かと思うが、思いつく手法としては、以下の通りである。
    • 鉄板だが、ルール決めして機械的に処理する。
    • いろんなケースを想定して対処方法を考えておく
      → こちらについては、シミュレーターがほしい(作ってみるかな・・・)

さぁ、この検証が来週にどれだけ活かせるだろうか。(と言うか、既に仕込んでいて失敗している状況だが・・・・)

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