私の日経225オプション取引 凋落の軌跡(9)~遂に始まる凋落の時1~

失敗

これまでの話は「凋落の軌跡 まとめ」ページを参照のこと。

余りにもすべてが上手く行きすぎていたので、これが通常運転だと錯覚し始めていた。
無論、色々と考えながらやってきたつもりではあるが、4ヶ月もの間順当に利益を積み上げてこられたことで、悲観的なシナリオが存在することなど、微塵も感じなかった。

私が、オプション取引を始めてからは、日経平均は全般的には、「下げ相場」の様相を呈しており、その中で何とか利益を確保していた状況であった。

2021年3月~8月までの日経平均の歩み

株式取引は、信用取引を除けば、基本的に「安く買って、高く売る」ことで利益を出すことができる。株保有の時間軸にもよるが、「上げ相場」で利益が出やすい。

その一方でオプション取引は、「上げ相場」「下げ相場」に加え、指標が停滞している時でも利益を出すことができる、というものである。 しかし、それは裏を返すといずれの相場でも損をするリスクがある、ということだ。

2021年8月30日の週(2021年9月第1週限月)

この週から、日経平均は急騰に転じることとなる。 その時の背景を理解するためにも、先ずはこの時期前後の出来事をまとめておきたい。

  • 東京オリンピックが8月8日終了し、東京パラリンピックが8月24日から開催され、パラリンピックの真っ只中。
    引用: 東京オリンピック・パラリンピックポータルサイト
  • コロナウイルスの蔓延で、7月12日に4回目の緊急事態宣言が発令され、当初8月22日に終了する予定であったが、延長となり、緊急事態宣言の真っ只中。
    引用: 日経新聞 2021年9月17日
  • 菅義偉首相の自民党総裁任期満了に伴う総裁選が9月に行われることとなった。 9月17日公示、9月29日開票
    引用:自民党HP ニュース2021年8月26日

この様な社会情勢を背景にオプション取引をしていた。

2021年8月31日(月)

前週に仕込んでいたオプションが5つあった。
各オプション詳細と、8月30日の日足との位置関係は以下の通り。

 21-09 1W C 28,375 31円 1枚
 
21-09 1W C 28,250 38円 1枚
 
21-09 1W C 28,125 62円 1枚
 
21-09 1W P 26,625 30円 1枚
 
21-09 1W P 26,500 38円 1枚

先ずは、この日日経平均は下がると見て、既に仕込み済みの売りオプションに追い売りをかぶせた。そして何を血迷ったか、月曜日の取引開始早々に強気にATM近くのオプションを仕込んだ。(この日の始値は、27,867.60)

21-09 1W C 28,125 71円 1枚
② 21-09 1W C 27,875 110円 1枚

その後、日経平均はスルスルと下がって行った。 ATM近くのオプションだっただけに、オプションプレミアムも即座に下がり、コール売りオプションの利益がすぐ出る結果となった。 そして、すぐさま決済。

② 21-09 1W C 27,875 110円 1枚
  → 53円で利確 (+57,000円の利益

ついてる!ついてるぞ! (=ただ、運がよかっただけ)

そして、日経平均は下がると見て、P買を仕込んだ。

③21-09 1W P 26,500 売 25円 1枚

しかし、日経平均は逃げるように上に上がった。そこで、そそくさとこのポジションは手仕舞った。

③21-09 1W P 26,500 売 25円 1枚
 → 13円で手仕舞い(-12,000円の損失

2021年8月31日(火)

日本では月末は下がるという「月末アノマリー」があり、その通説通り、この日の始値は、27,690.77円で前日終値より下げて始まった。

前週の日経平均の振れ幅が小さかったこともあり、またこれまで下げ相場だったこともあるので、上がったとしても28,000円は節目の抵抗ラインになるだろうと予想し、取引開始となった朝9時台にATMに近いところにコール売を仕込んだ。

21-09 1W C 28,000 45円 1枚

そのうち、日経平均が上がって来たのだが、恐れを知らない当時の私は、オプションプレミアムが上がった事を好機と捉え、同じ権利行使価格(28,000円)にもう1枚仕込むこととした。

21-09 1W C 28,000 100円 1枚

2021年8月31日朝時点

ここで、予想が大きく外れることになる。

こともあろうか日経平均は、安々と28,000円に到達してしまった。 その結果、朝に仕込んだ④⑤はATMとなってしまった。

流石にC28,000円売のオプション2枚はリスクがあると思い、2枚の内の1枚を手仕舞いした。


21-09 1W C 28,000 45円 1枚
 → 225円で手仕舞い
  (-180,000円の損失

逆張り思考の私は、この時こう考えた。
「そうは言っても、28,000円は節目だし、月末アノマリーが再来する可能性は高いので、ここから日経平均は反落するはず!」 と。

しかし・・・ しかしである。

この日の日経平均は、今までとは違う動きを見せた。 28,000円から下がる気配も見せずに、更に上昇したのだ。

結局、この日の取引終了間際に、やばいと思った私は、「C28,000売」の残りの1枚も手仕舞うこととした。

21-09 1W C 28,000 100円 1枚
 → 210円で手仕舞い
  (-110,000円の損失

この日の結果は以下の通り。

ここまでで損益は、-245,000円の損失

大きな損失を2発食らってしまったが、気を取り直して日経平均の動きを注視することにした。
しかし、この週からは日経平均の流れが180度転換したことに気づかない私は、更に痛手を負う事になってしまう。

(つづく)

コメント欄

  1. 匿名 より:

    気になりすぎて2021年8月30日週のチャートを先に見てしまいました、、、
    早く逃げて
    続きが気になります

    • メン太郎 より:

      コメントありがとうございます!
      2021年8月30日週のチャートを見られたのであれば、この後何が起こるかは想像できるかと思います(汗)
      今の私が、当時の私に言えるのであれば、同じことを言いたいです。「早く逃げろ」と。

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