2022年12月第1週限月の振り返り ~あの一手さえなければ・・・~

振り返り

ここ数週間、オプションプレミアムが薄い週が続いたので、今週もそうかと思ったのだが、さにあらず。 パウエル議長の講演や雇用統計などのマーケットイベントもあり、上に下に振られた週だった。 その結果、6週間ぶりに損失を出したのだが、振り返ってみると、それもある一つの悪手が原因だったと言える。 その点について、振り返ってみたい。

11/25 ~前週の仕込み~

前週の2022年11月第4週限月の最終取引日に、コール側の仕込みをした。
日経平均としては下がっていたので、コール売りを判断した。

 22-12 1W C 28,875 37円 1枚

11/28 月曜日

この日の日経平均は、28,100~28,200円辺りをうろついていた。 前週と同じくここら辺りの値動きで1週間が終わってしまうのであれば、早々に売建玉を仕込んだ方が良いと考えた。

そこで、

 ①22-12 1W P 27,625 37円 1枚

を仕込んだ。 この時、仕込むべき権利行使価格としては、27,500円ぐらいが良かったのだが、オプションプレミアムが20円台だったので、そのポジションではなく、ひとつ上の 27,625円に仕込むことにした。

11/29 火曜日 ~日経平均は1段下がる~

日経平均は、コロナ新規感染者数が過去最高を記録し、チャイナリスクを嫌気し、寄り付きでは28,000円を割る展開となったが、27,900円を底としてリバウンドすした。 結局は28,000円の攻防に落ち着く結果となった。

日経平均は、コロナ新規感染者数が過去最高を記録し、チャイナリスクを嫌気し、寄り付きでは28,000円を割る展開となったが、27,900円を底としてリバウンドすした。 結局は、昨日より一段下がって、28,000円の攻防に落ち着く結果となった。

下がったことを好機に捉え、

 ②22-12 1W P 27,500 37円 1枚

を新たに仕込んだ。(①のポジションも、1日待てば27,500円に仕込めたのに・・・と少々反省)

11/30 水曜日 ~急激な下落に今週最大の悪手を打ってしまう~

昨日のチャイナリスクに引きづられて、夜間の米国市場は荒れた。その影響は翌日水曜日の日経平均にも影響を与えた。 日経平均は、寄り付き後から急激に下落に転じ、27,800円に迫って横ばいになった。

裸売りの「P 27,625売」が下に控えていたので、どうしようか悩んだ。
翌日未明にはパウエル議長の講演も控えており、損切りしておかないと最悪の事態になる可能性を考え、このポジションを手仕舞う決断をした。

 ②22-12 1W P 27,625 37円 1枚
 → 73円で手仕舞い (-36,000円の損失

そして、今後も下がるという思いに囚われた私は、お試しでコール売を少し高めのオプションプレミアムで指値してしまう。

 ④22-12 1W C 28,375 21円 1枚

そして、ジワ上がりする日経平均を前に、④は図らずも約定してしまう。

12/1 木曜日 ~パウエル砲で更なる損失~

同日早朝3:30からのパウエル議長講演。 指標は下がる方を期待していたが、結局はその逆であった。

パウエル砲の影響で、日経平均は急騰することとなった。 そして、案の定「C 28,375売」は損切りせざるをえない状況に陥った。

日経平均は迫ってきていたが、まだITMにはなっていなかった。 ITMになる前に損切り。

 ④22-12 1W C 28,375 売 21円 1枚 
 110円で手仕舞い -89,000円の損失

その後は、ロールアップやら、ロールダウンやらを行い、少しでも損失が少なくなるよう、売りポジションを入れ、取引最終日を迎えた。

 22-12 1W P 28,625 売   12円 1枚
 ⑥22-12 1W P 27,875 11円 1枚
 22-12 1W P 27,875 売   8円 1枚

12/2 金曜日 ~Weekly SQ日~

ギリ危ないところだったが、なんとかSQを迎え、損失もそれ以上広がらずに済んだ。

2022/12/2のポジション
まとめと対策

今回損失に陥った原因は2つある。

  • 「②22-12 1W P 27,625」の手仕舞い
  • 「④22-12 1W C 28,375 」の仕込み

今週は大きな変動があった週ではあったが、この2つの悪手さえなければ、今週の利益は10万円を超えていた
ショートストラドルも、27,625~28,875円という比較的広めの範囲だったので、今週の水曜日の急落時の判断さえ誤らなければ、と悔やむばかりである。

しかし果たして、実際の場面でそういう判断が出来たか?となると少々疑問が残る。
11/30に日経平均が下落したときの状況としては、以下の通り。

この日、寄り付きから下落を始め、安値の27,802円まで下がった。 「P 27,625売」のポジションまで実に177円まで迫ってきた訳である。
クレジットスプレッドを組んでいる際に、「250円値差まで迫ってきたら、ロールダウンする」というルールを作っており、しかも今回は裸売りなので、何かしない訳にはいかない。
もし、これが「P 27,500売」であれば、まだ300円値差があるので、もう少し待てただろう。

となると、今回の悪手を回避できた方法としては、

  1. 売建玉を仕込む時に、オプションプレミアムではなく、権利行使価格の位置に注意をはらう

本投稿の11/28の項目で、こう述べている。
”この時、仕込むべき権利行使価格としては、27,500円ぐらいが良かったのだが、オプションプレミアムが20円台だったので、そのポジションではなく、ひとつ上の 27,625円に仕込むことにした。”と。 その時のオプションプレミアムに飛びつかず、「P 27,500売」を指値注文しておけばよかった訳である。

  1. 理由を以て、ここまでは下がらないという想定をしておく

相場によっては底堅いときもある。 テクニカル分析などの情報を以て、安値となるポイントを予め想定しておく。 そうすれば、ある程度ATMが売りポジションに接近してきても、恐怖感なく維持できる。 ただし、その場合、想定が外れた場合の対処も同時に考えておく必要がある。

  1. 状況に応じて対応する 又は保険をかけたポジションにしておく

  もう一つの悪手(④22-12 1W C 28,375 売 )については、日経平均が更に下がるだろうと思って、仕込んだもの。  「下落局面にある場合は、コール売がリスクが低い」という情報があり、確かに確率的には、そのとおりなので、お試しに指値付きで仕込んでみた。 ただ、27,800円を底に相場が上昇に転じた時点で、一度取り消しておくべきだった。 それを忘れていたのが痛いところだ。  または、クレジットスプレッドなどにしておくべきだったと思う。

そういえば、最近はクレジットスプレッドやデビットスプレッドなどの保険的なスプレッドを組んでいない。 多分それはここ数週間は変動幅が小さかったせいだろう。 今週も経済指標の発表で急騰・急落はしたものの、VIX,IV共に低めの展開だ。 そろそろ、ドカンと来る急落には気をつけておいたほうが良いかもしれない(と言いつつ、既に来週のプット売を仕込んでしまっているが・・・)

反省の日々はまだつづく・・・・

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